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【Fender Japan】 JVシリアル

公開日: : 最終更新日:2017/03/06 Fender Japan, 音楽・楽器

Made in Japan

フジゲン製~それはJVシリアルから始まった~

1970年代から80年代前半にかけて、日本のエレキギター業界はコピーモデルが氾濫していました。

本家フェンダー(USA)もその対策として、日本国内での子会社設立という道を探ります。

そして白羽の矢が向けられたのが、当時「NCルーター」をギター製作のために世界で一番最初に使いこなした会社「富士弦(フジゲン)」でした。

本家フェンダーの狙いとしては、完成度の高いコピーモデルを製作していたフジゲンと手を組むことでいくつかのメリットを見込んでいたと思います。

当時の本家フェンダーの技術力の低下という事態に、日本の高い技術力が必要だったのかもしれません。

なによりその後の高い収益性の面や、コピー品の抑止になるという面もあったのだと思います。

フェンダージャパン設立

1982年3月11日に記者会見が行われ、同年4月に正式契約が結ばれます。

神田商会の仲介のもと、本家フェンダーとフジゲンの共同子会社「Fender Japan」が設立されました。

JVシリアル

フジゲンは1982年4月よりFender Japanとしてギターやベースを製造し始めます。

ここで最初期のフェンダージャパンの個体を、じっくり見ていきたいと思います。

先ずはこちらのST57モデルを見てみましょう。

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フェンダージャパン最初期の特徴として、先ずはシリアルがあげられます。

ネックプレートのシリアルがJVから始まる5桁の数字です。

この個体は「14000番台」です。(下2桁は伏せています)

8

ヘッドにMADE IN JAPAN

最初期に限ってですが、ヘッドにMADE IN JAPANのロゴが小さく入っています。

しかし国内ではこれが不評だったらしく、このロゴを削ってしまう人もいたようです。

後にヘッドにロゴは入らなくなり、かわりにネックの根元にMADE IN JAPANのロゴが入るようになりました。

 

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ネックデイト

ネックエンドに鉛筆で記されています。

この個体は「1982年9月13日」に製造されたものですね。

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当時の職人さんが直接書き記していたのだと想像すると何だか感慨深いですね。

レッドボビン・ピックアップ

JVシリアル期の最初期によく見られるのが、レッドボビン・ピックアップです。

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ピックアップ自体にも「82」と記されているので、おそらく「82年」を意味するのではないのかなとは思いますが正確な解読は分かりません。

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正確にはレッドボビンの前の段階で、短期間ですがグレーボビンのピックアップ(フラートン・ピックアップ)が採用されていました。

おそらく82年4月から少しの期間はグレーボビンだった可能性があります。

少なくとも82年9月の時点では、グレーボビンからレッドボビンに切り替わっていることがこの個体で分かりますね。

しかしその後の83年製のJVにもグレーボビンがのっていたりと、JV期には個体によりグレーボビンとレッドボビンが混在しているようですね。

ネックポケット

ネックポケットには、グレード別にスタンプが押されています。

品質が高い順に「A」「B」「C」となっています。

当時の定価で11万5千円のクラスが「A」スタンプ。

8万5千円のクラスが「B」スタンプ。

6万5千円のクラスが「C」スタンプになります。

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この個体は「C」スタンプですから、一番廉価なグレードですね。

ヘッド裏シール

もうひとつグレードを見分けるものとして、ヘッド裏にシールが貼られています。

もっとも経年変化によりシールがはがれてしまう場合が多いです。

ラッキーなことに、この個体にはまだシールが残っていました。

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青い丸型シールに「65」と印字されていますね。

これまでの情報から、この個体のモデル名は「ST57-65」ではないかと思います。

アッセンブリ

この個体のアッセンブリは、ビニール線などの配線材が採用されています。

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おそらくポット類も、オリジナルを保っているのではないかと思います。

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さすがにセレクタースイッチにはガリ等の症状が有りました。

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ボディの塗装

一番高いグレード(定価11万5千円)はトップラッカーです。

この個体は廉価クラスになるのでボディはポリ塗装でした。

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フジゲンの気概

最初期のカタログに、フジゲンの気概が込められた一文が見受けられます。

「ストラトだけでも243本のオールドがフェンダーに帰ってきた。ヴィンテージ・フェンダーを完璧に再現するために、フェンダースタッフはできるだけ多くのオールドを集めました。ストラトだけで243本も里帰りし、当時のエンジニアたちと劇的な再会をしたのです。非常に膨大な資料の中からオリジナルの青写真(図面)を捜し出し、分解したギターと比較しながらそれぞれの特徴をチェック。ストラトで約100ヶ所、テレキャスターで70カ所もの部分が、明確になりました(例えば、初期のストラトのピックガードは一見白の1ピースのようですが、実は薄いプラスチックを重ねた2ピースだった!ということまでもね)ヴィンテージ・シリーズでは、オールドフェンダーのエッセンスを正確に継承し、随所に再現しました。それは、形だけでなく味わいのあるドライなサウンドや弾き応えや弾きごこちについても、同様です。」

「なぜヴィンテージ・シリーズのギターとベースは57年モデルなのか、62年モデルなのか。ごぞんじのようにテレキャスター(ブロードキャスター)は1948年に発表されました。ストラトは54年ですし、プレシジョンベースは51年(スプリットピックアップモデルは1954年)、ジャズベースは1959年です。でも、ヴィンテージ・シリーズでは57年と62年モデルです。巷の噂に出てくるような、57年と62年のモデルが一番程度が良いから、ではありません。もっとアメリカ的な発想なのです。 アメリカ人を対象にした意識調査の中で、「あなたにとって50年代、60年代それぞれ一番良かった年は?」という質問がありました。結果は、50年代は1957年、60年代は1962年が最良の年であったと答えた人が圧倒的でした。 ロカビリーがはやり始めた57年、ビートルズがデビューした62年、どちらもフェンダーにとって忘れえぬ年です。メモリアルイヤーとして、ヴィンテージの品番に採用しました。」

Fender Japan ST57-65 1982年製

以下、この個体(ST57-65)のスペックになります。 

  • Body=ソリッド・アルダーボディ
  • Neck=1ピース・ハードメイプルネック
  • Fretboard=メイプル指板
  • Pickup=ヴィンテージPU×3(U.S.A.) *レッドボビン
  • Pickguard=1ピース・ホワイト

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