【ケンメリGT-R】198台目が存在するワケ
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最終更新日:2020/09/22
C110スカイライン, スカイライン, 日産自動車, 車雑誌・カタログ
総生産台数197台
ケンメリが好きです。
希少であるということもそうですが、どこか伝説的なクルマになっていますよね。
その希少性を表す数字として当時の生産台数の異常な少なさがあります。
排ガス規制の影響で、悲しいかな生産を余儀なくされた経緯があるのです。
生産台数197台
- 生産期間は1973年1月から4月までのたった4ヵ月間
- 総生産台数は197台といわれている
- 内訳は、市販されたケンメリGT-Rが195台(車台番号KPGC110-000051から000245まで)
- 日産自動車が所有する車台番号KPGC110-000011番の赤い試作車が1台
- 1972年の東京モーターショーに展示されたKPGC110-000013番のレーシング仕様が1台
ちなみに上記の画像では車台番号はKPGC110-000068と確認されますね。
S20型エンジン
エンジンはハコスカPGC10型と同じS20型エンジンが乗っています。
厳密にいうと、旧S20型と新S20型に分かれます。
ハコスカのエンジンを旧S20型として、ケンメリの新S20型との違いはどこにあるのでしょうか。
以下の点が改良された相違点です。
- 燃料蒸発制御装置の採用
- エキゾーストマニホールドの変更
- エアダクトの変更
さらにガソリンがレギュラー仕様ととハイオク仕様が用意されています。
型名の種別が若干異なっており、レギュラーがKPGC110TでハイオクがKPGC110TGのようですね。
ハイオク仕様のモデル(TG)の方が最高速度が少し高いようです。
最高出力と最大トルクもハイオク仕様の方が少し高いですね。
走行性能曲線でもその差は表れています。
その他、主要一覧表など
ワイパーはGT-Rだけ黒色の高速ブレードです。
GT-Rはフロントとリヤ共にディスクブレーキを採用
水温計や燃料計、油圧計はバイメタル式
前照灯は白色4個、車幅燈は白色2個(駐車燈兼用)
リヤの懸架方式はセミトレーリングアーム式
ブレーキパッドの材質はレジンモールド
タイヤの形式は175HR14、空気圧はフロント1.7でリヤは1.8
セルスターターは12Vマグネットシフト方式
点火プラグはB-7ESのM14×1.25、蓄電池の形式はNS40Z
キャブレター形式はN40P
原動機の整備重量は199kg
燃費は14.5km/L(時速60km/h時)
スカイラインの代名詞、直列6気筒エンジン
全長4,460m
そして「スカイラインハードトップ2000GT-R」っていう言葉の響き!
たまりませんね!
198台目が存在するワケ
さて・・
冒頭で「ケンメリGT-Rの総生産台数は197台」としましたが、最近になって諸説出ているようなんです。
実際にはもう少し多く生産されていたとかいないとか・・
巷では以下のようなことが言われています。
- 数年前にあるオーナーが試作車のGT-Rを入手した
- その車には車台番号KPGC110-000021と刻まれていた
- その試作車はエンジンマウントの形状がレシプロエンジンとは大きく異なっていた
- ロータリーエンジン搭載車のそれではなかったのか
その背景として、先代のハコスカGT-Rのレース事情があると言われています。
ロータリーエンジン
当時49連勝中であったハコスカGT-R。
その連勝に「待った!」をかけたのがマツダの初代サバンナ、通称RX-3です。
もちろん、ロータリーエンジン搭載車です。
この経験から日産はレシプロエンジンからロータリーエンジンへの開発に着手したとされています。
その証拠に2代目S10シルビアは発売前にロータリーエンジン搭載を謳っていました。
しかし当時のオイルショックなどもあり、実際には叶わぬ夢となりました。
ちなみにS10シルビアは1975年に誕生しました。
村山工場の歴史
1962年にスタートした日産自動車村山工場ですが、生産の効率化と称して2001年に閉鎖されてしまいます。
1962年
- プリンス自動車工業の乗用車生産工場として操業開始
- 最初に生産されたのは初代グロリア
1966年
- 日産自動車との合併後、日産自動車の中核的存在として重要な生産拠点となる
- 以降、スカイラインやセドリック、ローレル、プレセア、マーチ、キューブ等の生産を行う
1999年
- カルロス・ゴーンが掲げる「日産リバイバルプラン」の元、効率化の一環として村山工場を閉鎖
・・・と。
村山工場閉鎖が、総生産台数197台の謎にどのように関係してくるのか??
はたまた全く関係がないのか??
それはまた今度、書いてみたいと思います(*^_^*)
もう少しお待ちくださいませm(__)m
まとめ
ケンメリGT-Rの現存台数は約100台前後といわれています。
この希少性から、さらに伝説化されていくことに間違いはないでしょうね。
「GT-R」という長い歴史の中でも、最も謎に満ちた名車であり最も憧れる存在になっています。
誰もが心焦がした「ケンメリGT-R」に、一度でいいから乗ってみたい。。
そんな夢は実現しないまま、今日も憧れだけが大きくなっていくのでした。
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