Fender Japan ST62-65 JVシリアル
公開日:
:
最終更新日:2018/10/10
Fender Japan, 音楽・楽器 JVシリアル
JVシリアルの分解
以前の記事でもJVシリアルを取り上げましたが、今回もJVシリアルの後期モノを紹介させていただきます。
それでは今回の個体をみていきましょう。
ボディ
カラーはオリンピックホワイトにべっ甲ピックガード。
ボディ材はアルダーになります。
バックプレートもしっかり残っています。
塗装はラッカーではなく、ポリ塗装ですね。
そしてネックポケットには「Cスタンプ」の印字が確認できます。
これは当時6万5千円のグレードの証ですね。
シリアルナンバー
JVシリアルの93000番台です。
後期にあたるものだといえますね。
サドルは経年相応の錆が目立ちます。
ボリュームなどのノブ類はオリジナルでしょうか?
ピックアップのボールピースにも錆が目立ちますね。
ネックデイト
1985年8月5日と記されています。
当時の職人さんが鉛筆で記していたという点に、グッとくるものがあります!
そして「MADE IN JAPAN」のロゴですが、後期に入るとヘッドではなく、ネックヒールにロゴが入ります。
初期の初期はヘッドにロゴがあるのですが、これは後期なのでヘッドには無いですね。
「MADE IN JAPAN」のロゴはネックの根元にありました。
ネックエンドには「STC-62」の表記があります。
ちなみに「STA」と表記されるものは、当時11万5千円定価。
「STB」表記は8万5千円定価。
「STC」表記が6万5千円定価のモノです。
当時はまだネック材にしても、良い材があったのでしょうね。
指板
指板はローズウッドです。
指板専用オイルを塗ったら、本来の黒々とした色味が蘇りました。
アッセンブリ
ピックアップはレッドボビンが載っています。
配線材はビニール線で、ポットもUSA製ではなく一般的な物のようですね。
ボリュームポットはバージン半田ではなさそうですね。
トーンポットはバージン半田のような気がします。
セレクタースイッチには、さすがにガリがありました。
接点復活剤を吹きかけると見事に蘇りましたね。
セレクタースイッチは、DM-30が載っていました。
個体によってはDM-50が載っているモノもあるようです。
今回、感心した点はピックアップを支えるゴムブッシュです。
経年劣化でゴムが溶けてしまうことが多いのですが、この個体は溶けずに残っていました!
ボディのザクリを見てみましょう。
丁寧な作りのピックアップキャビティ。
ポットキャビティも精巧に作られていますね!
トレモロブロック
巷では「トレモロブロックとスプリングでサウンドが変わる」とまで言われている箇所です。
一般的には鉄製のブロックの方が音が良いと言われていますね。
ただ私には、その差が良く分かりません(^_^;)
この個体にはスプリングが4つ入っていました。
JV(Japan Vintage)
これほどまでに「JVシリアル期」のギターが注目されるとは、当時の関係者も思ってもいなかったでしょうね。
最近では日本ならず、海外のコレクター達が初期モノをこぞって集めていると話に聞いています。
私たちの心を熱くさせる、「物作り」に命をかけた当時の職人さんに心から敬意を表します。
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